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令和元年度 土壌汚染調査技術管理者試験 午前 問題18 解答と解説

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令和元年度 土壌汚染調査技術管理者試験(環境省HPより抜粋)

 

正答は(1)

 

(1)

自然由来と判断する一つの指標は、〈測定した土壌含有量(酸抽出)〉 < 〈自然由来の目安となる土壌含有量(全量)〉

ここで、覚えておいたほうがいいのが、土壌汚染調査で出てくる含有量の測定値は、酸に溶け出るものだということ。

これは、直接摂取=人の胃液で溶けるものが害をなす、との考えから。

胃酸相当として1mol/Lの塩酸に溶け出た重金属の量を測定する。

全量分析の場合、文字通り全部の量を分析しようとするものなので、より強力な酸を使って抽出を行う。

土壌汚染調査でいう含有量とは、土に含まれる物質量ではなくて、厳密には土に含まれる物質量の中で胃酸で溶ける分の量、ということになる。

 

設問では、自然由来の目安となる含有量について問われており、これは地盤中の全量物質量の大小だけで判断、よって誤りということになる。

 

(2)

設問の通り。

以前は知られてなかったようだが、千葉県峰岡山系にて先人方が鋭意調査の結果、このような知見を得たのだとか。

 

 

(3)

設問の通り。

特に解説もなく設問のまま。

 

 

(4)

設問の通り。

同等以上の調査が必要で、その上で局在性がない=どこをとっても汚染がある状態を見つける必要がある。

 

 

(5)

設問の通り。

例えば(2)を事例にすると、蛇紋岩もクロム鉱床を形成することがある。

こういったところでは当然、全量含有量は多くなる。

 

実務的にも自然由来の評価はこれから増えていくような予感あり。